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映画フォルトゥナの瞳評価!最後の手紙についてネタバレ考察!

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今回は、2019年公開の映画「フォルトゥナの瞳のネタバレ付き評価と、作中ラストに出てくる「最後の手紙」についての考察をお伝えします!

主演に神木隆之介さん、ヒロインに有村架純さんという、なんとも豪華すぎるキャスト!

公開当初もテレビCMやSNSで取り上げられ、かなり話題になっていましたよね!

なんと2021年9月3日より、アマゾンプライムビデオで配信が開始されました!

ほかにも、hulu、U-NEXT、dTV、NETFLIXでも視聴可能なので、サブスクご利用中の方はぜひ見てみてくださいね!

また、筆者は原作小説は未読ですので、ご了承ください。

 

映画フォルトゥナの瞳の評価!

早速私の観た評価ですが、☆★★★★(4つ星)です!

観終わった直後には、「良かったんだけど、あれはなんでなんだろう?」と思うこともありました。

でも、頭の中が整理されてくると「なるほど…それは悲しいわ…」としみじみ悲しくなってきます…!

ここから先は映画のネタバレがふんだんに含まれますので、未視聴の方はご注意ください!

 

映画フォルトゥナの瞳最後の手紙についてネタバレ考察!

今回の映画のラストシーンでは、主人公・木山慎一郎(神木隆之介さん)から、ヒロイン・桐生葵(有村架純さん)へ宛てられた手紙が登場します。

この手紙の内容に涙された方も多いかと思います。

映画の中では、慎一郎が手紙を読み上げてくれますが、文章自体は映像にあまり出てきません。

どんな文章だったのか、改めて見てみましょう!

葵へ

沖縄旅行の事、噓ついてごめんなさい。

僕が、この運命を選択したことを許してください。

 

これまでずっと選ぶことを避けて、色のない世界で

生きてきた自分に、なぜこんな不思議な力が宿ったのか

ずっと考えていました。

でも、この力がなければ葵に声をかけることもなかった。

葵と出会って初めて自分で人生を選びたいって思ったんだ。

 

色のない世界で僕の人生に、鮮やかな色を与えてくれたのは

葵です。葵と出会えたから見えた景色がある。

だからきっと、何度運命が繰り返されたとしても

僕は同じ選択をするのだと思います。

 

この力に感謝することがひとつだけあります。

それは、葵と出会えたこと。君を愛せたこと。

なんて格好のいいことは言えないんだ。

 

本当は、葵と一緒に生きたい。

葵がいる色のあふれた世界にしがみつきたい。

君が言う通り、僕は弱い男です。

うまく言葉にできないから、捨てきれなかった想いを贈ります。

プロポーズもしてないのに、先走りを許してください。

最後に、ずっと言えなかった言葉を伝えます。

 

愛してる。

慎一郎から葵への愛が伝わる、とても温かい手紙でしたよね…。

この手紙からは、慎一郎の葵への想いだけでなく、「フォルトゥナの瞳の能力の残酷さ」、「慎一郎の覚悟」も読み取ることができます。

 

フォルトゥナの瞳の能力の残酷さ

近い将来に死が迫っている人が透けて見える「フォルトゥナの瞳」

自身の身に死が迫りながらも、生きながらえた際に得られる能力のようです。

それ以外に、映画内で語られた「フォルトゥナの瞳」の能力は、次の通りです。

  1. 自分が透けているかどうかは分からない
  2. 透けてる人間がいつ、どのように死ぬかは分からない
  3. 透けてる相手の運命を変えてはならない(相手に死が迫っていることを伝えてもダメ)
  4. もし運命を変えれば、自分が死に近づく

慎一郎は、街の人たちや葵が透けていく様子から、電車事故が起こることを予見します。

葵とともに生きていくことを夢見ていた慎一郎でしたが、電車事故の発生を止めようとするのです。

しかし、電車事故を止めるということは、一度に何百人もの命を救う=運命を変えることになるため、慎一郎には死が待ち受けています。

手紙の冒頭で、「僕が、この運命を選択したことを許してください。」と綴っていたのはこのことですね。

 

慎一郎の覚悟

「沖縄旅行に行く」と嘘をついたことで、葵が電車に乗ることはなくなり、葵の命は確実に助かります。

しかし慎一郎は、家で待つ葵の元へ行こうともせず、手紙と指輪を家に置いたまま、電車事故を止めようとしていました。

なぜ慎一郎は、葵が助かる保証があったのに、それでもなお電車事故の発生を止めようとしたのでしょうか?

その答えが、「葵と出会えたから見えた景色があるという文章に表れているのではないかと思います。

 

葵と出会えたから見えた景色

葵と出会う前の慎一郎は、仕事以外の事に関心がなく、「何かを諦めたような顔ばかりしていた」と、遠藤美津子(斉藤由貴さん)は言っていました。

葵と海辺でデートをした時に見た、家族の幸せそうな光景、それを慈しむ心を持てるようにまで、慎一郎の心は豊かになっていました。

「他者を思い遣る心」、それこそが葵が見せてくれた「景色」です。

そのため慎一郎は、「フォルトゥナの瞳」の能力に気付いて以降、葵以外の人の命を救えず、そのたびに思い悩み続けてきました。

電車事故を止めなければ、慎一郎は今まで以上に多くの命を見捨てることになります。

慎一郎にとってそれは、自分の命は助かったとしても、心を殺してしまうような苦しみが待っていたはずです。

たくさんの人たちが苦しみ死にゆくのを見逃すことはできない。

葵とともに生きていくことを夢見た慎一郎が、葵と出会ったからこそ他者を見殺しにすることができなくなった。

葵の事を愛しているからこそ、葵が見せてくれた「景色=他者を思い遣る心」を捨てることができなかったのです。

だから慎一郎は、葵が確実に助かると分かっていながら、それでもなお電車事故を止める「覚悟」を決めたのです。

 

まとめ

今回は、映画「フォルトゥナの瞳」のネタバレ付き評価と、最後の手紙に関する考察を行ってきました!

「他者の運命が見える」にもかかわらず、それを止めることは許されず、もし破れば自分の命が削られる…。

それでも、愛した人と、愛した人が見せてくれた「景色」を大切にしたい!

手紙では「僕は弱い男です」なんて書いてありましたが、とても強い想いを持っていなければ、こんな苦しみは到底耐えられませんよね…。

愛する人への想いをまっすぐ貫くことの大切さを描いた、とても美しい映画だったと思います!

皆さんも、サブスクで見られる「フォルトゥナの瞳」で、涙してみてはいかがですか??